• 役職

    DX推進チーム チームリーダー

  • 氏名

    清水 浩二

  • 会社名

    丸市倉庫株式会社

  • URL

    https://www.souko.co.jp/

感情で給与は上げない。貪欲に稼げ

「丸市倉庫」という看板から、人は何を想像するだろう。薄暗い建屋、うず高く積まれたパレット、汗にまみれた労働の風景か。確かに彼らは山梨で倉庫業を営んでいる。だが、その実態は旧態依然とした業界の皮膚を突き破ろうとする異端の集団だ。自社のトラックを持たずに全国の血流たる配車をコントロールし、「クラロジ」という名のソフトウェアで現場の混沌を統治する

DX推進チームのリーダー、清水浩二の言葉には無駄な感傷がない。世に氾濫する凡庸なシステムと自社のそれとの違いについて、彼は冷徹な事実だけを突きつける。「弊社の『クラロジ』は、倉庫会社が開発した在庫管理システムです。現場を知り尽くした人間が作っている。ここは一つ、大きな違いかなと思っています」と清水は語る。空調の効いた部屋で書かれたコードではない。泥臭い現場の摩擦と痛みを熟知する者だけが、真の解決策を提示できるという強烈な自負だ。

彼らの根底には「真心をカタチに」という美しい理念がある。しかし、清水はその言葉の奥に「自利と利他の同時実現」という、極めてシビアな生存戦略を据え置いている。「自分のためだけでも駄目ですし、お客様のためといって自分を犠牲にしてしまうのも良くない。なかなか難しいんですけれど、『自利と利他の同時実現』というのを意識して仕事には取り組んでいます」と彼は言う。

誰かの自己犠牲や流血の上に成り立つビジネスは、決して長続きしない。このしたたかなフェア精神は、最前線で戦う若き社員たちにも深く根付いている。業務サポートチームの渡辺千裕は、「何でも『できる』と言ってやるのではなく、どういう方法であれば上手くやることができるのか。協力会社さんと協力をしながら、お客様の物流をより良いものにしていきたい」と語る。無責任な安請け合いはせず、最適解を共に探る。

同じく加賀美奈菜も、専門知識が必要な修羅場において決して見栄を張らない。「ちょっと知識が浅い部分もあるので、『教えてください』という感じで、今どういうことがあったらいいですかと、お客様と関わるようにしています」と彼女は言う。無駄なプライドを捨て、相手の懐に潜り込んで実利を獲りにいく。それが彼女たちのしたたかな闘い方である。

日本の物流は今、長時間労働や構造的な歪みという病に蝕まれている。清水が見据えるのは、結果という果実だけでなく、それに至るプロセスと因果関係の徹底的な解剖だ。「因果関係を見た上で、公正に評価していきたい。誰かの無理で成り立つという仕組みを、ちょっと変えていきたいなと思っています」と清水は語る。

代表取締役の堀内が掲げる「フェアネスOS」という思想。不当な搾取を許さず、公正に評価し、新たな価値を創出する。それが彼らの行き着く先、「すごい物流」の正体だ。未来の戦友たちに向けた言葉を求められたとき、清水は一切の飾り気を捨てて、むき出しの欲望を肯定した。

「頑張っているから給料をあげよう、はないんです。そこはもう感情ではなくて、成果や売上が上がったらどんどん上げていく。だからこそ、儲けるとか稼ぐということに、本当に貪欲になってほしい。そのために何をするか、一緒に考えられる人と働きたいですね」

自己犠牲の美談はもういらない。フェアなルールの下で己の知恵を絞り、正当に評価され、徹底的に貪欲に稼ぐ。その真っすぐで強靭な欲望こそが、丸市倉庫を前進させる最も純粋なエネルギーなのだ。

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