熊本県荒尾市。有明海に面したこの街に、日本一のアトラクション数を誇る遊園地がある。グリーンランドだ。運営するグリーンランドリゾート株式会社は、遊園地のほか九州内で3つのゴルフ場、そして不動産事業を手がける。その歩みと、これからの挑戦について、イベント企画課長兼宣伝広報課長・関純直に話を聞いた。

物語は昭和39年に始まる。三井鉱山の100%出資で、三井三池開発株式会社が設立された。炭鉱の街に生まれた、レジャーという新しい事業だ。
昭和51年、同社は三井鉱山土地建物株式会社と合併し、一度は解散する。だが、話はそこで終わらなかった。九州支社のレジャー部門が業績を伸ばしたのだ。昭和55年1月10日、その部門は分離独立し、株式会社グリーンランドが誕生する。
一度消えかけた事業が、自らの力で再び立ち上がった。この会社の原点には、そういう逞しさがある。
創業以来、掲げてきたのは「夢や感動を与える企業」であることだ。たゆまぬ創造と革新で、客に満足を届け続ける。利益を追うだけではない。法令を守り、倫理に則り、地域の発展に尽くす。すべての人から信頼される企業であること。そのうえで、常識に捉われない発想と実行力で挑戦を続ける。
その結晶が、西日本最大級のイベント開催型遊園地である。

立地もまた、この遊園地の武器だ。熊本は九州のほぼ中央にある。福岡、佐賀、長崎、大分、宮崎、鹿児島——どこからでも来やすい。九州の人口約1,300万人が商圏となり、日帰りでも1泊でも楽しめる。
周囲には阿蘇、天草、熊本城、黒川温泉、菊池渓谷と、全国に知られた観光地が並ぶ。「熊本旅行+グリーンランド」。組み合わせれば、旅の魅力は何倍にも膨らむ。
さらに今、熊本は世界から注目されている。熊本空港の国際線拡充、TSMCの進出。海外からの来訪者は増え続けている。
「水が綺麗で、食べ物が美味しくて、荒尾干潟の夕陽が綺麗で。何より人が良いんです」と関は語る。
その環境そのものが、事業を支える力になっている。

だが、外部環境は決して甘くない。少子高齢化が進み、遊園地のコアターゲットである子どもの数は、これからも減っていく。避けられない現実だ。
だからこそ、柱は二つ。九州の客に愛され続けること。そして、まだグリーンランドを知らない国内外の客を迎え入れること。リピーターを増やし、新しい客を獲得する。その両輪で、持続的な成長を目指す。
「九州の外、そして海外の方に知ってもらって、実際に来ていただく。そのためのイベントや宣伝に、今いちばん力を入れています」
新規アトラクションや施設整備といったハードへの投資。魅力的なイベントやコンテンツといったソフトへの投資。どちらも止めない。行政や地域、企業との連携も深め、ここでしか味わえない体験と思い出をつくっていく。選ばれ続ける遊園地であるために。
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荒尾で生まれ育った関にとって、グリーンランドは思い出の多くにいつもある場所だった。地元を離れて初めて、それが決して当たり前ではないと気づいたという。
「この素晴らしい遊園地を、全国へ、世界へ発信したい。それが自分の使命だと思っています」
炭鉱の街に生まれ、一度は消えかけ、それでも立ち上がった遊園地。その歩みは今、九州を越え、海の向こうへと向かっている。夢と感動を、世界へ——。グリーンランドの挑戦は、まだ始まったばかりだ。





